
代表理事
瀬戸昌宣
せと まさのり
1980年東京生まれ。生態学者。農学博士(農業昆虫学)。米国コーネル大学にて博士号を取得、同大学で研究と教育に従事。産業構造審議会 教育イノベーション小委員会委員。
2017年にNPO法人SOMAを設立。「ひとが育つ環境をととのえる」をミッションに学びの環境づくりにエコロジカルなアプローチで取り組む。主催する教育プログラムi.Dare(イデア)は、2019・2020年度、経済産業省「未来の教室」実証事業に採択された。「生きる、あそぶ、まなぶを自由に」をモットーに福岡県を拠点に活動。宮地嶽鎮守の杜再生事業などの自然環境の保全・再生活動も行う。
<メッセージ>
「わたしは生まれる時代も場所も選ぶことができません。その生まれ落ちた環境で、ただ精いっぱい育つだけです。」ひとりひとりの「わたし」が育つ環境をととのえる、それがSOMAの仕事です。
いにしえより日本では、山と木を見守る人たちを「杣人(そまびと)」と呼びます。杣人たちは、木を見て、森を見て、山を見て、そして未来を見ています。その手で一本ずつ植える苗木のありようを見つめ、語りかけ、耳を傾けながら環境のありとあらゆるところへ意識的に気を配るなか、何十年も後の世界を心に描きつづけます。それは、杣人と環境とのおわることのない対話です。
私たちの「SOMA(ソマ)」という名前は、この「杣人(そまびと)」に由来します。野山に生える木は、いつどこで芽を出すかを選ぶことができません。そこは平らな土地かもしれないし、急峻な斜面かもしれないし、コンクリートのわれめかもしれない。全くの偶然に運ばれた土で、芽を出し、根を張り育っていきます。
さらに、土、水、日の光、枝葉を伸ばすスペース、時には風雨に耐えるために周りの木も必要です。より伸ばしたい枝を伸ばすために、時には人による剪定が必要かもしれません。一本一本違う、それぞれの木の状態を見極め、環境をととのえる役割、それが杣人(そまびと)です。
「ひとの育ち」と向き合うのも全く同じです。ひとを見つめながら、その「ひとが育つ環境」との、おわることのない対話です。SOMAは、ひとりひとりの「わたし」に寄り添い、その育ちを邪魔することなく、社会を見て、未来を見て、必要十分な手をいれていく現代の杣人です。